Appleフリークにとっては、毎年の楽しみであるのが、WWDCとスペシャルイベントでしょう。
スティーブ・ジョブズ氏の頃から、この極めてハイセンスなイベントが、ある意味、AppleおよびApple製品のイメージを決める重要な役割を持っていました。
今回は、去る6月下旬に行われたWWDCのポイント要約と、最新のiPhone12関連情報をまとめてみたいと思います。
■WWDCとは。
Worldwide Developers Conference(ワールド ワイド ディベロッパーズ カンファレンス)の略で、邦訳では「世界開発者会議」といいます。
1990年から、基本的には毎年6月に通常5日間開催されています。その規模は特にiPhoneの登場から年々拡大し、2008年移行は、約5000枚といわれるチケットは即完売。2014年以降は抽選制となり、約18万円のチケットは、完全に超プラチナチケットとなっています。
このイベントにおけるジョブズのプレゼンテーションは、今やどこの企業でもみられ、そのあまりの露骨なパクリ具合に、ちょっと恥ずかしいぐらいですね……^^

■WWDC 2020

要するに、以下の通りでした。
◆iOS 14関連
- ウィジェットが(Androidのように)ホーム画面に追加可能に
- ウィジェットを追加・カスタマイズするための「widget gallery」
- iPhone内のアプリを探しやすい「App Library」ビュー
- 動画のピクチャーインピクチャー
- アプリを部分的にインストールできる「App Clip」
- Siri起動時に全画面にならず、横長窓のオーバーレイ表示に
- 通話とFaceTimeの着信も全画面にならず、横長窓のオーバーレイ表示に
- 翻訳機能の追加(日本語、英語、標準中国語、仏語、独語、スペイン語、伊語、韓国語、アラビア語、ポルトガル語、露語)
- 「メッセージ」で重要な相手を上部に固定
- 「マップ」の自転車サポート(まずは米中の一部都市)、EV向け推奨ルート機能
- NFCによる車のキー機能(まずはBMW 5シリーズ)
◆iPadOS 14関連
- iOSと同様のホーム画面のウィジェット
- iOSと同様のSiriや着信の小窓オーバーレイ表示
- iOSと同様のメッセージの新機能
- 「写真」や「ミュージック」での「サイドバー」の追加
- Apple Pencilで手書きをテキストに変換(Scribble採用)
- 検索機能の改善
◆AirPods関連
・Bluetooth接続するデバイスの自動切り替え機能および「Spatial Audio」機能
※Spatial(空間) Audioは、3Dサラウンドのようなもので、AirPods Proでのみ提供
◆WatchOS 7 関連
- 「Sleep」(睡眠)追跡機能の追加
- iPhoneと連携するDigital Welbeing機能「Wind Down」モード
- 「アクティビティ」の名称が「フィットネス」になり、サイクリングとダンスをサポート
- 「Complications」によるウォッチフェイスの細かいカスタマイズ。ウォッチフェイスの共有
- 手洗いサポート(手を洗う動作と流水の音でユーザーが手を洗い始めたことを感知し、適切な清浄時間を音と触覚通知で知らせる)
※アップデートはシリーズ3以降向け。シリーズ1と2のサポートは打ち切り
◆MacOS“Big Sur”関連
次期MacのOSの名称は「macOS 11.0 Big Sur」。Big Surはカリフォルニア州のサンタルチア山脈の地名。この後発表されたAppleカスタムシリコンプロセッサ「Apple Silicon」採用のMacに最適化されている。
サポートするハードウェアは、次の通り。
- 2015年以降のMacBook
- 2013年以降のMacBook Air
- 2013年以降のMacBook Pro
- 2014年以降のMac mini
- 2014年以降のiMac
- 2017年以降のiMac Pro
- 2013年以降のMac Pro
詳細は、Apple公式サイトもご参照ください。

■iPhone12関連情報
AppleのWWDC以外のイベントとしては、「スペシャルイベント」があります。これは2012年から毎年9月頃に開催されていますが、ここで新iPhoneが発表されることが多いです。ただ、今年は新型コロナの影響で、10月以降の開催になる可能性もあるといわれています。そうなると、発売は、年末ぐらいになる可能性もあるかもしれません。
ただ、なにぶんこのスケジュールについては、予測が非常に難しいため、「今のところは、Maxで年末以降の発売になるかも……」ぐらいのざっくり感に留めておくべきではないでしょうか。
次に、スペックや外観情報ですが、これはあくまでリーク情報です。
製品タイプは、4種類。
○通常モデル
- iPhone 12: 5.4インチ
- iPhone 12 Max: 6.1インチ
○Proモデル
- iPhone 12 Pro: 6.1インチ
- iPhone 12 Pro Max: 6.7インチ
機能やその他特徴に関する「ウワサ」をまとめると、以下の通り。
- 全機種が5G対応
- 大幅なデザイン変更(iPhone 5を彷彿とさせるデザインに?)
- 不評な“ノッチ”を小型化、ベゼル幅も小さく
- 新色ネイビーブルー
- リフレッシュレート120Hzのディスプレイ
- 最大3つのレンズを搭載したカメラ
- 星空も撮影できる新しいナイトモード
- A14 Bionic
- 4GB(通常モデル)
- 6GB(Proモデル)
- 10%以上のバッテリー増量または減少
- 認識角度が拡大した顔認証「Face ID」
ただ、カメラは、あのちょっとキモいデザインに大きな改善はなく、むしろカメラが4つに増えるなんて説もあり……これは改善されて欲しいのですが。
当初期待していた、11からの劇的な進歩という感じではない風向きが強いようですが、
とりあえず期待はしようと思います。