おもしろき こともなき世を おもしろく  すみなすものは “感動” なりけり

ダウン症で生れ落ち、お母さまの強く深い愛情で、書家として大成された、金沢翔子さん。

ぼくも妻も大好きで、とくに妻が仕事で少し関わっているため、日めくりカレンダーを我が家で飾っております。

このカレンダー、実に面白い!

毎日のテーマごとに、翔子さんの書とエピソードが少しだけ書かれているのですが、このエピソードが、思わず頬がゆるむ、とてもいい内容なのです。

たとえば、展覧会で出会ったワンちゃんに、ていねいに名刺をわたし、挨拶する話。もちろん、ど本気です。この話を、お母さまの金澤泰子さんがしっかり見ていて、「翔子にとっては、犬も人も、変わらぬいのちなのです」なんて素敵なコメントを書かれます。

そう。翔子さんが、こんなに伸び伸びと、才能に花を咲かせることができたのも、このお母さまのお力が大きいのです。

世界ダウン症デーでのスピーチで、翔子さん、「サンキュー・ベリーマッチ」というところを、うっかり「サンキュー・ハウマッチ」と言ってしまって……。

「それって、『ありがとう、で、いくら?』ってことじゃないかしら」

なんてお母さまのツッコミも、文字の向こう側に笑顔が感じられます。

月でお母さまと連絡できるから携帯電話はいらない、とか、雨の日に「悪い天気」というのが、「雨もすてきなお天気だから、悪くない!」とか……。

いったいこの人は、何と魂の純度が高いのだろう、と感動します。

そして、その向こう側にいて、目を細めておられるお母さまの存在。

翔子さんが書家として一人前になるまでには、それはそれは壮絶な道のりがあったのです。時には辛い修行に涙を流しながら、そのたびにお母さまが寄り添って、励ましてこられたのです。

金澤翔子さんという方は、才能があるから素敵なのではない。

その心の美しさに気づいたお母さまが、真っ直ぐに育て、いつも伴走して、気がついたら才能が花開いていたのです。

スペシャルな子を育てる親として、金澤母娘の存在は、とても参考になるのです。

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